人工甘味料を使用した食品を摂取すると、身体が満腹と察知するプロセスが妨げられる可能性があるという。
われわれは、ある食物を食べるとどのくらいのエネルギーを摂取できるかを、潜在意識下の自動的なプロセスによって推測している。例えば、甘味を感じれば、カロリーが入ってくるというサインであり、身体がそれに備える。しかし、甘味の後に高いカロリーの摂取がないと、消化系に混乱が生じ、次に甘味を感じたときには代謝率があまり上がらなくなるのだという。
Susan Swithersらの研究グループはこの理論について検証するべく、プレーンヨーグルト(無糖)にブドウ糖またはサッカリンのいずれかを加えたものをオスのラットに与えた。また、いずれのラットにも甘味のないヨーグルトも与えた。その結果、人工甘味料を加えたヨーグルトを摂取したラットは、全体の摂食量が多く、体重増加も多かったほか、体温の上昇が小さかった。Swithers氏によると、体温上昇はエネルギー消費の尺度の1つであり、ラットのカロリー燃焼が少ないことが示されるという。
ソース: 薬のことなら薬事日報ウェブサイト yakuji 08/02/20
広く使用されている人工甘味料に、体重増加という予想外の作用がある可能性が示され、医学誌「Behavioral Neuroscience」2月号に掲載された。サッカリンがラットの食欲を制御する能力に変化をもたらすことがわかったという。 研究を行った米パデュー大学(インディアナ州)摂食行動研究所准教授のSusan Swithers氏によると、人工甘味料を使用した食品を摂取すると、身体が満腹と察知するプロセスが妨げられる可能性があるという。われわれは、ある食物を食べるとどのくらいのエネルギーを摂取できるかを、潜在意識下の自動的なプロセスによって推測している。例えば、甘味を感じれば、カロリーが入ってくるというサインであり、身体がそれに備える。しかし、甘味の後に高いカロリーの摂取がないと、消化系に混乱が生じ、次に甘味を感じたときには代謝率があまり上がらなくなるのだという。 研究グループはこの理論について検証するべく、プレーンヨーグルト(無糖)にブドウ糖またはサッカリンのいずれかを加えたものをオスのラットに与えた。また、いずれのラットにも甘味のないヨーグルトも与えた。その結果、人工甘味料を加えたヨーグルトを摂取したラットは、全体の摂食量が多く、体重増加も多かったほか、体温の上昇が小さかった。Swithers氏によると、体温上昇はエネルギー消費の尺度の1つであり、ラットのカロリー燃焼が少ないことが示されるという。 ヒトについては、過去の研究からは一致する結果が得られていない。人工甘味料を全く摂取したことのない人はほとんどいないため、ヒトを対象に同じような研究を実施することは難しく、次のステップはラットを用いた研究をさらに重ねることだとSwithers氏は述べている。 この知見に対し、低カロリー低脂肪の食品飲料業界団体であるCalorie Control Councilの代表Lyn Nabors氏は、「何ら科学的根拠がない」「ヒトには全くあてはまらない」と一蹴。減量には人工甘味料が有用で、「科学者の間でも、カロリーの摂取量と消費量によって結果が決まることは疑いないとされている。減量したければ、カロリー摂取を控えて運動することだ」と述べている。(HealthDay News 2月11日) http://www.healthday.com/Article.asp?AID=612564 Copyright (C) 2008 ScoutNews, LLC. All rights reserved. 世界最新医療ニュース コンテンツ利用規約
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